友岡阿美が初めて見せた涙。そして今、後輩に伝えたいメッセージ。

1210で試合は終わったんですけど、本当は16日まで試合があると思っていたので、そこの間の練習は全部行ってたんですよ。自分の中で終われなくて」

2018年の慶應ラクロス部の挑戦は、1210日大阪での全日本選手権準決勝敗退で幕を閉じた。本当であれば大学日本一のチームとして駒沢で試合を行い、翌週、京都の地で全日本制覇をかけて戦う。そんな青写真を描いていたであろう。

黄金世代とも呼ばれた昨年の4年生が抜けて、慶應は弱くなると言われた中でも、前年以上の成績で関東を制した。けれど頂には届かなかった。「日本一は容易じゃないけど、本当に紙一重」。昨年日本一を経験している友岡阿美の言葉はとても重かった。

公式戦では20168月の明大戦以来、約2年ぶりに敗戦を喫した1125日の全日本大学選手権決勝の関学大戦の夜。食事に行った選手たちは試合のことを思い出すことができなかった。「呆然としていて何も考えられなかった」。あまりにも衝撃的な敗戦だった。幸いにも大学選手権準決勝で勝利しているため、全日本選手権のチケットは持っている。だから次があることもわかっている。でも自分たちの負けをどうしても受け入れることはできなかった。

全日本選手権準決勝までの2週間。気持ちが切り替えられない時がありながらも社会人女王撃破へ向け、模索しながら練習をおこなう日々となった。迎えた準決勝は戦前の予想通り接戦となった。しかし、本当にあと一歩、紙一重の差でNeOに及ばなかった。

試合終了のホイッスルとともに泣き崩れる選手も多い中、「整列しよう!」という友岡の声がグラウンドに響いた。「負けた上になよなよして最後までだらしない慶應を見せるのが嫌だった」。部の責任を自分が全て取ると決めて就任した主将の座。敗戦のショックがある中でもその姿を貫き通した。

いつも通り主将としてスタンドに感謝の言葉を述べる。それでも役目を終えた瞬間、ここまで堪えてきた感情が溢れ出した。

「今まで表で涙を見せたことはあまりない。終わった瞬間からみんなが泣いている姿を見てすごく泣きそうで、ぐっとこらえていた。それでも挨拶までは頑張ろうと思っていた。単純に私の4年間ってこれで終わったんだって思った。あと、私たちはこれで戦わせてもらう場所がなくなった。今までは負けても次に戦う試合はあってそれに向けて何かをするって感じだったのが、私たちってもう戦う資格ないんだと思って。これで終わったんだと思って」。

誰よりも強く、慶應を代表して戦った1年は終わった

引退した今、ラクロス部での4年間を振り返ると楽しかった思い出しかなかったと話す。主将として様々な媒体を通じてラクロス部で充実した日々を過ごせていたことを発信し続けてきたのも、この思いがあったからだ。そんな友岡がどうしても後輩に伝えたいことがあった。

「ラクロスが楽しいと思う人はもっと楽しんでほしい。でもラクロスが伸び悩んでいる人は部内には関わり方がたくさんあるし、そこを極めるのも楽しみの一つだと思う。最終的にはプレーで日本一に自分が貢献するって言ってほしいけど、他のところに活路を見いだすのも決して間違いではない。何かの拍子に必ず楽しみにつながると思う」。

ラクロスが好きで各自がやりたいことをやりにきた結果、集まったのが慶應ラクロス部だ。楽しみ方や関わり方は人それぞれであり、そこに正解も不正解もない。自分が楽しかったと思ったラクロス部を後輩にも同じ思いをして引退してほしい。それが友岡阿美の残す最後のメッセージだった。

(森田悠資)

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友岡阿美が初めて見せた涙。そして今、後輩に伝えたいメッセージ。” への1件のフィードバック

  1. あみちゃん、素晴らしいCaptaincyでした。
    一年間ご苦労さま!!!!!
            #77の父より

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